イラストレーター紹介

10年ほど前、eラーニング制作会社でイラストレーターとして毎日のように教材を作っていました。BtoBの向けのビジネススキル、情報セキュリティ、コンプライアンス、ハラスメント、働き方改革、店舗オペレーションなど、時には100枚以上あるスライドをデザインし挿絵を描いていました。

今の人は文字を読まない。ましてや忙しい会社員に無理なく勉強をしてもらうにはどうしたらいいか。それが常に課題でした。

「見出し」「ポイント」「挿絵」だけ見れば文章を読まなくても理解できるような教材にしたい。あるときチームリーダーから言われた言葉です。
リーダーはライターでした。ライターが自分が書いた文章を読まなくてもいいというのもなかなかの覚悟だったと思います。私はその覚悟に応えるため、どのような挿絵なら伝わるか、提案、相談し、一緒に作り上げていきました。

数年後、私は別の会社に転職し、今度はeラーニングを受講する側になりました。
そこで受けたeラーニングは酷いものでした。１ページに文字がギチギチに詰まっており、見辛いフォントに、置いてあるだけで意味のない挿絵…。
どれだけ安い会社から買ったのかは知りませんが見た瞬間閉じたくなる、客のことをまったく考えていない作りにショックを受けました。

同じ内容なら読むのに時間がかからず、頭にスッと入ってくる、ストレスのかからない方ものの方が良いに決まってる！
ここから私の「むずかしい」を「かんたん」にする挑戦が始まりました。

教材、専門書、マニュアル、取扱説明書、ブログの記事、広告、チラシ、WEBサイト。読み手のことを考えて作られていないものは挙げたら切がありません。（もちろん素晴らしいものもたくさんあります！）
忙しい現代人は時間を惜しみます。
ITの苦手なお年寄りはデータではなく印刷物を好みます。
逆にお子さんには動きのあるアニメーションが良いかもしれません。

こんな風に相談しながらお仕事ができたらと思っています。
利用者が負担にならない優しい世界を一緒に作っていきましょう。

2023年3月　モンコ